CDの寿命が30年って誰が言った?
世の中は、2019年以前に戻りましたねえ・・・完全に。
夜、宿泊施設の大きな座敷で、我が社のメンバーと工場の関係者が懇親しているのをボケッと見ていてそう思った。
「人ってこう・・・会いたがる習性があるのか・・・あるいは、昔に戻りたがるってことなのか・・・あんなに大変な思いをしたのになあ・・・忘れることができるんだな。なんとかウイルスのことを。(Covid-19って言って)」
そんなことを考えているところに宿の女将さんがやってきた。
「あの・・・幹事様・・・」
え?なに?まだ始まって2時間。まだまだ行くよ。終わりじゃないよ。俺たちは、徹夜だよ。カラオケ?もう、部屋移動?
「部屋の外に女性の方が・・・」
「へ?」
想定外のことを何か言っている。確かに女性社員もたくさん連れてきているけど・・・具合が悪くなった人がいるってことか?
「あの・・・他のフロアに宿泊のお客様が、幹事様を見て、”あの人、⚪︎⚪︎って名前の人だから、連れ出してきてほしい。"と頼まれまして・・・」
その辺りで、座敷が沈黙・・・みんな、こっちを見てる。
「あ、はい。行きます。なんでしょう????」
部屋の外に出ると・・・見覚えがある女性が立ってた・・・名前・・・なんだっけ?中学校の同級生・・・え〜と・・・
「久しぶり。さっき階段のところで見かけて、女将さんに呼び出してもらった。」
「あ、ああ・・・よく・・・わかったね。俺だって。」
「話し方でわかるよ。変わらないね。すぐにわかる喋り方をしてる。」
(そうなのか?自分では、変だと思ってないんだけど・・・会場でマイク使って製品説明とかをしてるんだけどな。これでも。)
全く・・・まさか、出張先の宴会場で、中学の同級生に会うと思わなかった。(元)実家の土地からだいぶ離れているんだぞ。
近くにあったテーブルに座って、二人で向かい合う。
話を聞くと、彼女は1回り年上の方と結婚して、無事に2番目の娘さんがこの春、就職できたとのこと。
その初任給で、「お母さんと旅行」に連れ出してくれたのだそうだ。親孝行な娘さんだねえ。
ただ、「ひとまわり年上の旦那さん」というところに引っ掛かりがあって・・・「男の方が、平均寿命が短いんだぞ。せいぜい3つぐらいまでが許容範囲だろう。大変なことになってるんじゃないか?」と思いながら、話を聞いてみると・・・案の定の展開だった。
「介護疲れ」
旦那さんは、体が思うように動かないお年頃になっていて、それを不憫に思った娘さんが、旅行に連れ出してくれたんだって。
なんか・・・それを聞いて何を言ったらいいのか・・・え、え〜と・・・「介護保険かけてた?」
お話終了。(強制的に)
あ、ほんとに人って、最後に必要なのは、介護施設と葬儀屋だからね。それ以外のものは、持っていると邪魔になるから。残された人たちにとって。その分の費用だけ、賄えるように保険をかけているべきなんだよ。現預金や資産は、揉め事になりかねないけど、保険は、「契約」が実行されるからね。
この女性は、高校の頃は、実家の近くのスーパーでアルバイトをしていて、時々、卒業後も顔を合わせていた。
そのスーパーも、今は無くなっちゃっていたけど。
時間が経ったんだなあ・・・成人式の夜、「これで中学の同級生達とは、一生会わなくて済む」って思って別れたんだけど・・・そういえば、一番最初の選挙は、この女性が実家に電話をかけてきて、投票所に行ったんだった。一緒に。
そんな事を話している最中、思い出していたけど・・・最後の最後まで、名前は思い出せなかった。
まあ、日本人らしいよね。名前は分からなくても、会話できちゃうのって。
宴会場に戻ると・・・ピタッと会話が止んで・・・みんなの視線を感じながら座る場所を・・・どこにしよう。
とりあえず、新人達の傍に座る。
今年入社した新人女性が話しかけてくる。
「ダメな大人だから、あんまり近づくな。って言われていましたけど、ホントなんですね。」
「え?なに????」
「だって、出張先にまで愛人が押しかけてくるなんて・・・」
「違うから!感動小話。これ。君たちこそ、中高年みたいな爛れた妄想に感化されているんじゃないよ!よ・く・な・い・ぞ!すでに組織に飼い慣らされている!オッサン化するのは、まだ早い!」
はあ・・・全く・・・感動小話が台無しだ。
さて本題。この中学の同級生達と過ごしていた頃の時代が関係するお話。
ここからしばらくは、引越し関連の話を書きます。あ、無事に引越し完了しました。新しい土地でリセットできています。引越しを決断してよかったです。なんというか・・・昨年末から年始にかけての突き動かされるような感じ・・・「ここにいちゃダメだ。」という感覚は、完全に収まりました。
で、インターネット回線も確立したので、テストを兼ねて、記事を書いています。
今回のお題は、「CDのお話」音楽CDのね。
アナログのレコードから、デジタルのCDに切り替わって行ったのは、1980年代なのですが、我が家は、レコードでした。ずっと。
とにかくあの、「パチッパチッ」とレコード表面に発生する静電気の音が嫌で嫌で・・・「CDは、物理的に接触するものがないのに音楽を聴くことができる。」という事を知って、ものすごく憧れていたんですよね。CDプレーヤーに。
なので、父親には、「高校に合格したら、CDプレーヤーがついたミニコンポを買ってもらう。」約束を取り付けていました。
父の事業を継がなければいけないんじゃないかと・・・夜、田んぼの真ん中で空を見上げて、「人生って、15歳で決まっちゃうのかな。」とものすごく悩んでいたことを今でも思い出す。
「どの高校を選ぶかで、その後の人生が決まってしまうんじゃないか?」
「電気工事業を継がなければいけないんじゃないか」
そう思って、入る事を決めたのは、工業高校だった。とにかく電気科を選んだってところが、父親の気に入ったところだったんだろう。CDプレーヤー付きのミニコンポが我が家にやってくることになった。
その後、高校生の最初の夏休みに「塾の夏期講習で、数学と物理が、周りの連中が何を言っているのか全く理解できない。」状態に気がつく前。
お気楽だった。「自分が、大学受験に合格できない選択肢を選んでしまった。」ことに気がつく前の季節。
街のCDショップにCDを買いに行った。初めて買うCDは、何にするか、決めてあった。
ミニコンポ本体よりも先にCDが家にあるという状態になって・・・数週間後、ダンボールがいくつも家にやってきた。
全部を開梱して、電気が入る状態にした後、家族全員の前で「音楽図鑑」のCDをセットした。
レコードのように最初から順番に曲を聞くようなことなんてしない。
セレクトボタンを押していって、「Self Portrait」を再生した。
無事にスピーカーから音が出てきて、本当に感動した。あの静電気の音なんてしない。
「新しい時代がやってきた。」と。
その後、なんとか大学に進学して、長い長い通学電車の中で、仲間みんなと「CDとレコード、どっちが音がいいんだ?」「CDって、人間の耳に聞こえない音まで収録しているってことなのか?」等々、ずっと議論していた事を思い出す。
卒業研究の頃には・・・レコードなんて、街から消えていた。
国の機関で、鋳型の研究をしていて、「この研究結果を使って、レコードを転写してみよう。」ってアイデアが出た時は、レコードそのものや、プレーヤーを入手するのに苦労した。ものすごい技術革新は・・・あっという間に古いものを淘汰するんだなって実感していた。
自分の研究成果が、”「鉄製(鋳造品)のレコード」から、無事に音楽として聞くことができる”ことで証明できたのは嬉しかったけど。
あれから時間が経って・・・音楽そのものを聴くこともなくなっていたけど、iPod登場後、再び音楽を聴くようになっていた。
と言っても、「iTunesでダウンロードした音楽」を聴く時代になっているんだけど。
そんな感じなので、家に大量にあったCDは・・・そのまま、押入れの奥に眠ってた。
今回、引っ越しにあたって悩んでしまったのは、「CD・・・どうする?」
このまま捨てる・・・いや、買取店に持ち込む・・・前にせめて、iMacに取り込んでおこう。
初代MacBookAirを購入したときに一緒に購入したドライブが・・・どこだっけ???
あったあった。USB SuperDrive
買ったはいいけど・・・数回使った・・・っけ?ディスクを入れる作業も億劫になる時代になっていて、ほとんど触らなかったような・・・
久しぶりに「音楽図鑑」をマウント・・・できるか?
CDが流通し始めた頃、「CDそのものの寿命は30年」と言われていた。
その情報に接したときには、「そんなの、誰が検証したんだよ。登場したばっかりの技術なのに。プラスチックの塊に寿命なんてあるのか?」って思っていた。
無事に・・・無事に「Self Portrait」が再生された。あの頃のままに。
残念ながら、家にオーディオ機器なんてない時代で、Appleの小さなHomePod miniから再生されてくる音だけど。
その後は、ひたすら押入れの奥に眠っていたCDをバンバン取り込んでいった。その数・・・200枚超。よく溜め込んでいたものだ。これだけの量を。
大量のCDの中には、「裏渋谷系CD?え?何これ。なんで俺、こんなの持ってるの?」とか、取り込んでみたけど、再生した瞬間「これでよく、金をとっていたな。」というクオリティの音源(声質)とかのものがあって、さっさとゴミ箱行きに(物理的に)なったものもあった。
200枚超の中で、取り込めなかったCDは、2枚。
安室奈美恵さんのCDは・・・なぜか、CDケースから出た状態で保管されていた。
それともう一枚は、カーグラフィック誌40周年の時に付録でついていた袋綴じCD。
松任谷正隆さんの曲が収録されているということで、保管しておいたんだけど・・・どちらも保管の仕方が悪かったらしい。
ドライブに入れた途端、「グオおおお〜ん」と不吉な音がして、危うく取り出すこともできない状態だった。
当然、曲の取り込みもできない。ああ・・・残念。チャンスは、やっぱり目の前に現れた時に掴んでおかないといけないんだなあ。
一通り取り込んだCDは・・・燃えないごみとして捨て・・・いやいやいや。中古CD屋さんに念のため持ち込んでみた。
・・・・ほとんどお金にならなかったよ。うん。まあ・・・処分してくれるって。
「CDの寿命は30年」
そう言われていたのを・・・まさか、自分が確認できるほど、時間が経っていたとはね。
あの頃、絶滅したはずの「レコード」が現在、とてつもない勢いで復権しているという現実は・・・あの頃、全く想像できなかった。
絶滅したはずの恐竜がまだ生きていた。みたいな。
シーラカンスみたいな存在です。レコード。ノスタルジイの記憶・・・というか力ってすごいね。一歩間違えるとノスタル爺なんだけど。
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