カムシャフトのキャップをつけ忘れると盛大にオイル漏れが発生します。
今年のTTC1400最終戦はですねえ・・・
TTC1400の彼が、同点首位で臨んだんです。昨年まで連続チャンピオンの若者相手に。
最終戦は、TTC1400大ベテランドライバー様も出走。
フォーメーションラップ終了。Lights Out!
なんていうんですかね。想像していた中での一番最悪な展開になりましたよ。スタート手順。
スタート直後の1コーナーで、TTC1400の彼と大ベテランドライバー様が、最後尾転落。
それぞれ、予選3位と2位だったのに台無しだ。お互い、接触はしなかったのに。
通常、スタート後は、最終走者の後ろにセーフティーカーが付くはずなんだけど・・・
なんだあ?TTC1400の彼が、セーフティーカーを抜いてホームストレートに戻ってきた。すごく珍しい状況。思いっきりペケだけど。
TTC1400の彼も大ベテランドライバー様も前走車を処理しまくって・・・最終的には、大ベテランドライバー様は、3位でチェッカー。彼の方は、接触ペナルティを取られてペケ?っていうか、フェンダーがガシャガシャだから、ペナルティ取られるよね。それ。
どうやら、3位争いまで戻したところで、意図せずダートに車体を落として、スピンモードに入った時に他の車両を引っ掛けてしまったらしい。はあ・・・ダメだよ。車壊すのは。
スプリントは、見ている方も力が入ってしまうというか・・・疲れた。ま、車直して、また来年、出直しです。
で、今回からは、時間軸を巻き戻して、Joy耐直前での新エンジン搭載後の話を書きます。今年は、Joy耐前週ギリギリまで作業をすることになってしまったので。
3基目のN1仕様エンジンは、無事にエンジンがかかりました。2023年に組んだ2基目の時と違って。
(2基目は、スターターも回せない状態で挫折。)
ただ、タイミングベルトカバーの下から(オイルパンとの間)オイル漏れ。エンジンは回っているけど。
はあ・・・また、オイルポンプ取り外しかあ・・・めんどくさいなあ・・・
ま、とにかくタイミングベルトカバーを外さないと先に進まない。
って、アレ・・・なん・・・か・・・おかしい。
タイミングベルトカバーの上部だけを取り外した段階で、「あれ?なんでこんなにテカテカしているんだ?」って思ったけど・・・
なん・・・だ???
何が起こってるんだ????なんでこんなにタイミングベルト全体がビチャビチャなんだ。
タイミングベルトカバーの裏側もビチャビチャ・・・いやん。え?この濡れ濡れ・・・オイル・・・だ。エンジンオイルだ。タイミングベルト全周が濡れ濡れになるぐらい、盛大にオイル漏れって一体なんだ????
これは、今までにないパターン。オイルポンプの取り付けかたを間違えた時だって、こんなに盛大にタイミングベルトがビチャビチャ(いやん)にならなかったぞ。
ん????
なん・・・か・・・
タイミングベルトの左側のカムシャフトのところからオイルが・・・なんか、なんか変だな。
試しにエンジンルームを覗き込みながら、エンジン始動。って、すぐに停止だ!!!
なんだこれ。
エンジンを始動すると、このカムシャフトのところから、盛大にオイルが吹き出してる。オイル漏れの原因は、このカムシャフトの穴だ。でも・・・なんでだろう???今まで、こんなところで悩んだことなかったぞ。
AE86レースの彼を呼びに行く。
「ねえ。なんかおかしい。カムシャフトところから、オイルが漏れちゃうんだ。」
「はあ?何やってるの。また。」
彼は、カムシャフトを見て一言。
「キャップがないよ。」
「は?」
「キャップ。このカムシャフトの端のパーツをネジで取り外した時、黒いキャップが付いてたろ?どうした?」
「え〜と・・・あったっけ・・・そんなの・・・う〜ん???エンジンを洗浄した時に・・・なんか外しにくいなって・・・グリグリ無理矢理パーツから黒いゴムを・・・うん、確かに引き剥がしたような気がする。」
「その黒いやつ。どうした?ついてないから、オイル漏れするんだよ。新品買ってあるんだろ?外したってことは。」
「いんやあ????新品買おうなんて思ってない。っていうか、品番知らないし。いまの今まで忘れてた。存在そのものを。」
なんか・・・なんか、AE86レースの彼が、無言。
ものすっごく間があった後、ひとこと。
「普通は新品にするんだよ。このキャップ。オーバーホールしたら。今回は、しょうがないから、降ろしたエンジンから移植しな。あるんだろ?エンジン。」
2016年に搭載して、JOY耐を6回完走したノーマルエンジンからキャップを取り外してきて移植。
う〜ん・・・そのままパコってはめ込むだけでいいみたいだけど・・・念の為、シールパッキンブラックを塗っておこう。
組み直した後にAE86レースの彼に見てもらう。
キャップ周辺を触って・・・「ダメだよ。これじゃ。」
「え?なんで?」
「オイルシールとかもそうなんだけど、とにかく液体を封入する部品は、”斜めに”取り付けられていたら、そこから漏れが生じるんだ。こんな感じで、"ただ取り付けられてられていればいいや"って感じの処理だと、漏れるぞ。この黒いキャップも斜めになってる。ダメ。」
「え〜と、念の為にシールパッキンブラックをつけてからネジ閉めした。トルクレンチでちゃんと調べて。」
海よりも深いため息。
「まあ・・・シールパッキンブラックを塗ったならいいか。多分効くかも。」
よしっ!タイミングベルト装着!車上での取り付けなんて、散々作業して慣れてしまった。オイルポンプ脱着だったら、もっと面倒なことになるところだった。それに比べたら、全然楽な作業だ。
漏れが治ったことを確認して、筑波サーキットで走行だ。って、AE86レースの彼が確認。
「このエンジン、組んだ後、どれぐらい回した?」
「へ?回してないよ。組んだばっかり。サーキットで走らせるしかないでしょ?」
「違うって。普通、エンジンを搭載したら、その後、1時間ぐらいは、アイドリングをかけるんだ。サーキットで走ってしまったら、慣らしにならないだろ?」
「う〜ん・・・アレだよ。アレ。多分、無事に走れないから大丈夫(何が?)。まあ、しばらく3000rpmぐらいで隅っこを周回させてもらうよ。」
その通りになった。うまく走れなかった。新エンジン搭載後の1日は。
コースインして・・・最初のうちは、エンジンもアクセルに反応していた。とにかく3000rpm程度で、各ポスト員の皆さんが、白旗を振ってくれる状態になっていたけど。
だんだん・・・だんだん調子が・・・なん・・だ???
なんで、エンジンが吹けなくなるんだ?
3000rpmから上にエンジン回転数を上げて走ろうと思っていたのに・・・逆・・・逆だ。アクセルを踏んでも、エンジン回転が上がらない・・・ような気がする・・・じゃなくて、本当にバックストレートで・・・なんか、息付きがひどくなってきたような・・・
なんとかピットにたどり着いたけど・・・なんだこれ。アイドリングは維持できているけど・・・一体、何が起きているんだ????
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